104回目のかごしま食育レシピ
焼きナス
NPO法人霧島食育研究会 鎌田瑞恵
この時期ナス料理はいろいろありますが、一番シンプルなものは「焼きナス」。アツアツで食べてよし冷やしてよしですが、子どもの頃、祖母の焼きなす作りを初めて見たときには、びっくりしました。
ガスレンジの上に焼き網をのせ、ナスをポンとのせて強火にかけて箸でナスを回しながら真っ黒になるまで焼いているのです。ナスからはプツプツと汁が出てくるし、黒くなっ皮が落ちてくるしで、ガスレンジはすごく汚れてしまいます。思わず祖母に「魚焼きグリルで焼いたらいいのに。」と言うと「こうちのほうがうめたっど!汚れは洗えば済むがね」と祖母の一声。なすに火が通ると、ヘタのところ持ち上げて熱いうちに手早く皮をむいて一口大に切ると皿に盛り付けていました。「ばあちゃん熱いからナスに水かけたら?」と言うと「水につけると水っぽくなるから、つけんほうがよか!」とまた一声。おいしく食べることにこだわる祖母らしい返事でした。6年前に祖母は他界してしまいましたが、焼きナスを見ると祖母の作る姿が浮かんでくるのでした。
材料 (4人分) ・ナス 2~3本 ・かつお節 適量 ・醤油 適量
- ナスは、ヘタの回りに包丁で軽く切り込みを入れておく。焼き網(なければ魚焼きグリル)にのせて強火にかける。全体が真っ黒になり箸でおさえて固いところがなくなれば、網から降ろして熱いうちにヘタのところから皮をむく。
- 食べやすい大きさに切り皿に盛り付けてかつお節をのせ醤油かける。(冷ましてもいい)