あくまき
とろけるような舌触りと独特の風味
端午の節句にむけて、あくまきを作る頃です。
あくまきは、竹と灰汁を上手に利用した、鹿児島が誇る優れた保存食。灰汁は一般的には樫(かし)、椎(しい)、クヌギなどの木灰が好まれますが、地域や家庭によって、大豆・そば・ごまなどのさやの灰も使用され、できあがりの色や風味に違いが出ます。
きな粉や黒砂糖をつけて食すのが定番ですが、酢や醤油がいいという人も。
材料(5本分)
もち米 | 500g |
灰汁(あくじる、市販のもの) | 3カップ(600cc) |
竹の皮 | 5枚 |
きなこ・砂糖・塩 | 適宜 |
作り方
- 竹の皮は、前日からたっぷりの水につけて柔らかくし、表面のうぶ毛を、たわしなどでこすって取る。皮のはしから5ミリ位の幅で、根元の方から3本割き、あくまきを結ぶ紐にする。
- もち米は洗って、灰汁に一晩つけ、ざるにあげて、水気を切る。この時、1/3カップ分のアク汁は捨てずにとっておく。
- 竹の皮の内側を表にし、横に長くなるように起き、長さが3等分になるように内側に折り曲げ、その真ん中のところに、(2)のもち米を140gのせる。
- 竹の皮の上下(手前と向こう側)の端を持ち上げ合わせ、もち米を包むように、きっちりと折りたたむ。
- 左右は、竹の皮の根元、穂先の順で折りたたみ、もち米をしっかり包み込む。竹の皮の紐で左右と中心の3ヶ所しっかり結ぶ。
- 大きな鍋に、(5)のあくまきを入れ、残していたあく汁とたっぷりの湯で、落し蓋をして2時間半から3時間煮る。途中で湯が少なくなったら足しながら、常に沸騰が続くようにする。あくまきの大きさ、火力により、煮る時間は変わる。
- 試しに1つ開けてみて、べっ甲色になって米粒の形がなくなっていればできあがり。竹の皮の紐を使い、輪切りにして、きなこと砂糖を混ぜたものなどをかけて食べる。