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第156回 霧島たべもの伝承塾 でした

第156回「霧島食べ物伝承塾」
今の季節の霧島らしい献立です。
「あゆめし」「鶏のから揚げ」「丸ぼうろ」「ふっかん」「粉寒天でつくるトコロテン」

「あゆめし」
アユの解禁を迎え、鹿児島県各地の川でアユ釣りが行われています。
塩をして表面を焼き、醤油とみりんで味付けした炊き込みご飯にします。
アユのさわやかで上品な旨みが染みこんで、あれこれ足すことない絶品めしです。

「ふっかん」
隼人町浜之市の郷土菓子。
地元の菓子店「隼人庵」の林薫さんによると、もとは琉球との交易で黒糖が入手し易かったこの地域で密かに作られていた名も無き菓子。
ある時、富隈城のお殿様に献上すると大変喜ばれ、多くの民に食べてほしいという願いから、「福の羹(羊羹)=ふっかん」となり、
その後、田植えの茶菓として各家で作られるようになったそう。

「丸ぼうろ」
小麦粉・砂糖・卵を使った南蛮渡来の焼き菓子。
ポルトガル語で「菓子」の意味をさす「ボーロ」が名前の由来とも。
生地に蜂蜜を加えることで口どけが良くなり、ゴマ油をつけて焼くので香ばしさが際立つ。焼きたてはふっくらとしてほどよい柔らかさ。
翌日にはカリカリとした食感に。集まり事のお茶うけや子どものおやつに重宝。

「鶏のから揚げ」
同年代の仲間と「子どものころ、一番のごちそうは何だったか」を話す事がある。必ず登場するのが「鶏のから揚げ」。
誕生日、運動会、遠足とイベントごとのおかずのメインだった。
それぞれの家で味付けも様々。知人にその方の祖母直伝のレシピを教わった。
醤油がじっくりしみ込み、揚げる直前にからめる卵黄でしっとりとした衣になる。

撮影は峯下さんです。