第278回 かごしま郷土料理マイスター®講座でした
第278回 かごしま郷土料理マイスター®講座を開催しました。
今回は「酒ずし」「しゅんかん」「鯛の潮汁」でした。
「酒ずし」は、「酢」ではなく、鹿児島で「地酒」と呼ばれる「灰汁持酒(あくもちさけ)」と砂糖と塩で作る「合わせ酒」を混ぜたご飯がベースです。
錦江湾の桜鯛、エビ、イカ、きびなごなどを酢〆にした具と、シイタケや人参、タケノコ、さつま揚げなどを甘めに煮たものなど、
山海の様々な具材を、酒寿司用の桶に段々に詰めていきます。
具材で大事なのは「桜鯛」「タケノコ」ですが、特に欠かせないのは「木の芽」です。
獅子文六の「食味歳時記」の中に、戦後鹿児島に行き「酒ずし」を食べたという記載がありますが、その時の酒ずしは三層になったうちの一層は桶一杯の木の芽であったと記されています。
漬け物石などで押しをして4時間くらいおいて、食べ始めるのですが、その時は全体を混ぜて、個々の皿に次ぎ分けた後、さらに地酒をかけていただきます。
作り手により、味はさまざまかと思いますが、自分がおいしいと感じる味つけにするのが何より肝要です。