「発酵」現地研修でした!
毎年行っている現地研修。
総勢21名の皆様と「発酵」をテーマに、
福山の坂元醸造様、溝辺のバレル・バレープラハ&GEN様で学ばせていただきました。
(鹿児島県農政課の地域リスクコミュニケーション事業を活用させていただいて実施です)
坂元醸造では、くろず情報館「壺畑」の店長 戸高様より、「壺づくり黒酢」の歴史、製造法、発酵の仕組み、現在の管理の仕方など、
丁寧に分かりやすく教えていただきました。
壺畑と呼ばれるように、坂元醸造の黒酢は、「農業のような」造り方で、200年前江戸時代と全く変わらない伝統製法です。
糖化→乳酸発酵→アルコール発酵→酢酸発酵の段階を経て醸造されますが、
蒸し米と米麹と地下水のみを原料に太陽光エネルギーと微生物の力を借り、1年から5年もの長い時間をかけてゆっくり発酵・熟成させて収穫。
まさに作物ですね。
発酵から熟成までが1つの壺の中で進む、世界でも珍しい製法であり、その管理には職人が五感をフルに活かしています。
職人制度があること、次世代への継承を着実に進めていることなど、興味深くお聞きしました。
午後は、溝辺のバレル・バレープラハ&GEN様へ。
スタッフの方と、河内菌本舗社長 山元紀子様に、直々に講話いただきました。
「麹」「糀」の違いから、発酵の基本的知識、麹の種類による特性や、その発生の歴史、麹の健康効果と根拠になる研究。
さらに、山元様の食生活で実践されている様々な活用法など、惜しみなくお話いただき、様々に感銘を受けました。
麹には、でんぷん質を消化して糖分に分解するアミラーゼ、タンパク質をアミノ酸に分解するプロテアーゼ、脂肪を分解するリパーゼの3大消化酵素が豊富に含まれています。
保存性に優れ、みそなどのように、熟成が進むことでうまみが増すという特性があります。
先人たちは麹を使い、日々の調味料や、甘酒などの「滋養になるたべもの」生活に上手に取り入れてきました。
そして、何より 麹は何百年もの間連綿と受け継がれている、確かで安全な食品を生み出した微生物ですね。
また、人が、口から取りこんだ食べ物を、各器官が消化・吸収しやすいように小さく分解してくれる「酵素」の7割を麹が生産していると言われていること。
さらに、焼酎残渣の「えさ化」による豚の飼育で免疫力が上がり、肉質の向上につながっていることなど、麹を取り巻く様々な情報をいただくことができました。
学び多く、充実した研修でした。
様元醸造様、バレル・バレープラハ&GEN様、本当にありがとうございました!!