あくまき全部講座~3日目
100年フード認定記念-あくまき全部講座 3日目
昨日、灰汁に浸しておいてもち米を、ザルにあけ、いよいよ竹の皮でつつみ、煮る作業になります。
今回は、4種の灰汁に漬けましたので、4つの釜を使いました。
以下にまとめました。
灰汁の違いによるあくまきの仕上がりの違いレポート
4種類の灰汁でつくる「あくまき」の特徴。
① かつお節を製造する際の木灰(ナラ、シイ、樫、くぬぎ)などの灰
② 市販の木灰(原材料の記載なし)
③ 市販の灰汁(②と同じ会社)
④ ミカンの木の灰
①③は、2種とも3時間半の加熱で、もち米が十分に膨らみ(1個生米100g⇒出来上がり260g)米粒は硬めのゼリー状になった。濃いこげ茶色で透明感があり、灰汁の香りと適度なえぐみがあった。
②は、①③と同じ加熱時間で、もち米も同程度に膨らんだ。米粒が非常に滑らかで伸びのよい餅状になったが、コシがあり弾力が強かった。
③ (ミカンの木灰使用のもの)は、約4時間煮ることで、米は十分に膨らんだ。少々白濁した状態で、色も薄めの茶色で米粒がやや残った。しかし、しっかりと餅状にはなっており、灰汁の香りが薄めで、えぐみはあまり感じられなかった。あくまき独特の風味が苦手な方は、食べやすい後味だと思われる。
結果、くぬぎや樫の木灰が、加熱時間も短縮でき、出来上がりも色よくしっかりとしたゼリー状になり、味・風味・後味も強く感じられた。
また、市販の灰からとった灰汁②と、市販の灰汁③では、ほぼ同じ出来上がりになったが、②の方が、米粒がよりゼリー状になった。
①②③はほぼ同じ出来上がりになったので、原材料の木材も、同じものであったかもしれない。
一方、ミカンの木灰④は、上記に比べ加熱時間が必要だが、灰汁のえぐみ・苦みが抑えられるという特徴があり、あくまきが苦手な人にとっては喫食しやすいのではと思われた。