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第277回 かごしま郷土料理マイスター®講座でした

【NPO法人霧島食育研究会】
「ふっのだご(よもぎだんご)と、春の山菜料理」
第277回 かごしま郷土料理マイスター®講座 を開催しました。

日高さんが、92回目の受講となり、「師範中級 かごしま郷土料理マイスター®」の認定証を授与させていただきました。
本日お二人の方が新入会となりました。お一人は鹿屋市より、もうお一人は宮崎県児湯郡からです。片道3時間くらいとのこと、ありがとうございます。

今回のメインは「ふっのだご」と「つわとタケノコの煮しめ」、
加えて「春菊と三つ葉のしらあえ」「春野菜の天ぷら」「わかめとタケノコの味噌汁」「グリンピーズご飯」です。

今回のミニ講義のテーマは
「春の山菜を上手に取り入れる工夫と食文化」で、こんなことをお話しました。
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「春の皿には苦みを盛れ」
明治時代の医師で食育の元祖と言われる石塚左玄は、著書『食物養生法』の中で「春苦味 夏は酢の物 秋辛味 冬は油と合点して食え」と述べています。
春の苦味の代表格と言えば山菜。新芽が出る春のエネルギーを感じさせてくれる苦味は身体にとって刺激となり、冬の間に縮こまっていた身体を目覚めさせ、活動的にしてくれます。
山菜ににがみ・えぐみは豊富に含まれるポリフェノール。ポリフェノールはもともと植物が厳しい環境などから自らを守るために作り出したもので、強い抗酸化作用があり、新陳代謝を促進すると言われています。
また、フキノトウやタラの芽にはカリウムが多いことも特徴で過剰なナトリウムを排出する役割もあります。

「山菜と食文化」
・わらびは万葉集にも登場しています。
「石(いわ)ばしる 垂水の上の さわらびの 萌え出ずる春になりにけるかも(志貴皇子)」これは、岩を流れる滝のほとりのわらびが芽をだしてくる春になったんですねという意味です。
わらびなどの山菜は、日本原産の植物であり、貴重な食料でもありました。
祖先が山菜を工夫して食べ命をつないできたことが今の私たちにつながっているように思います。
つまり、山菜を食べることは、食文化の継承であると思います。

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また、今回、「師範中級」となられた日高さんは、ほぼ毎月2回、入会以来約6年で92回の受講となりました。
「上級マイスター」「講師上級」と学び続けられ、講座中も班の皆さんと協力し、笑顔いっぱい、スムーズに調理と進めてくださっています。
引き続きご受講を継続されます。ありがとうございます!!
さらに、新入会のお二人は遠方からのご参加ですが、受講後もとても喜んでくださり、ありがたい限りでした。