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「命をつなぐ戦時中の食体験」イベントでした

「命をつなぐ戦時中の食体験」~食を通して平和を考える~
コープ様の主催でコープ国分店の集会所にて上記のイベントが開催されました。

計画の段階でご相談をお受けし、当時の食を再現し調理し試食するだけでなく、実際に食材を見て、親子で作ることで、
・戦争のための理不尽な暮らしを余儀なくされた人びとの現実
・時間を超えて「何とかして家族や子どもを守ろうとした親の気持ち」
・その人々が何とか生き延びてきたからこそ今の自分があること
・戦争は子どもにとても苦しい経験をさせる。
・二度と戦争をせず、子どもの命を守る。
という思いを、それぞれの心の中に体験を通して実感することを目指して、取り組み内容を考えてみました。

まず、私が昨夜食べた夕食を展示し、それに使われている食材をならべてみました。
献立は、ごはん、わかめと豆腐の味噌汁、とんかつ、せん切りキャベツ、小松菜の卵とじ、スイカです。
食材、調味料は合わせて17品目でした。

一方、昭和20年7月19日の一食と想定し、これまで戦争経験者の皆さんから聞き取りしてきた「雑穀や芋の雑炊(ずし)」茶碗一杯の食材を展示しています。
米・あわ・麦は合計30g、サツマイモは50g程度です。
もちろん、1日3食食べられないことも多く、明日の食料が手に入るかはわかりません。
野草、サツマイモの茎、「食べられるものは何でも食べた」とは、80代以上の方々からよく聞かれる言葉で、さらに当時の食事情を聴くたびに、くり返し語られるのが「なんにもないけど何とかして食べさせてくれた」という親や祖父母の姿でした。

今日、参加者みんなで作ったのは「雑穀や芋の雑炊」と「サツマイモのくっかけ」。
サツマイモは皮もむかず、全部使います。
出来上がりは、一人ご飯茶わん一杯分の雑炊とくっかけです。
食べた直後はおなかがある程度満たりますが、直ぐににおなかがすいてしまいます。
でも、今日はその「おなかが空いたこと」を、大事に感じてね、とお伝えし、会を終わりました。